【高杉征司 脚本・演出情報】劇団紙ひこうき「遠くに街がみえる」

 私が脚本を書いて、演出した「遠くに街がみえる」を高槻シニア劇団WakuWakuで上演したのが2017年11月なので、あれからもう1年経ったことになる。終演後、ほどなくして「この作品を上演したい」とオファーを頂いて、演出もすることになった。オファーは「劇団紙ひこうき」からで、この公演が旗揚げとなる。

 元々この台本は、二年半前に岡山でのクリエイションのために書き下ろしたものだ。小学生・中学生約20名が対象のワークショップ公演で、思春期を迎える彼らの「実感」を掬い上げようとしたものだった。翌年、それを「シニア世代」で再演したのにはワケがあって、そこにもシニア世代の「実感」が影響している。
 シニア劇団WakuWakuの新年会で、一人の団員が某公共放送のドキュメンタリーの話をしてくれた。ある人気バンドの曲を、そのバンドの生演奏に若者たちが合唱で参加して一緒に演る、というものだった。「あの若い時のエネルギーはどこへいったんだろう・・・」とても実感のこもった言葉だった。当然、数十年の時を経て、失ったもの・手に入れたもの・形を変えたものがあるのだけど、それが何なのかを作品を通して検証してみたくなった。演じる人・観てる人が、自分の過去に想いを馳せ、今を実感し、未来を想像する時間を創出すること。そんな目論見を持って大幅に台本を書き直した。還暦同窓会で、学生時代を過ごした寮を訪れた「シニア」。そこで一夜を過ごす中で、蓋をしていた感情が蘇ってくる。そんなお話。

 そして今回、若者とシニアの混成チームで挑むことになった。昨年の上演後、実際に若者を入れてやってみたいな、と思ったところへ「再演依頼」がきたものだから、思い切って打診してみた。結果的に「やって良かった」と思っている。
 十代はやはり身体が動く。そして変化を受け入れやすい。シニアは滲み出るものが分厚い。そしてコミュニケーション能力が高い。そんな当たり前のことを改めて実感する。そしてそんな異なる世代が「高校生」として舞台上で交流する。違和感があってみたり、次第にそれもなくなってみたり、むしろしっくりきてみたり・・・観た人が何を感じてくれるのか? 今から楽しみだ。

 随分前に完売してしまったので、増席しました。ご来場をお待ちしております!

高杉征司

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劇団紙ひこうき第1回公演
「遠くに街がみえる」

脚本・演出:高杉征司(サファリ・P)

あの頃、みたかった景色
今、みている景色
これから、みるであろう景色

還暦同窓会で思い出の学生寮に集まった四人。一夜を明かすうち、蓋をしていた感情が少しずつ蘇る。
若さゆえの過ち、若さゆえのエネルギー。「我々は何を失い、何を手に入れたのか?」
18歳の当時と60歳の今が交錯する青春群像劇。

【日時】
2018年10月13日(土) 17:00
       14日(日) 11:00 / 15:00

【会場】
人間座スタジオ(京都市左京区下鴨高木町11)

【料金】
一般 1,500円
60歳以上/学生 1,000円
親子割引⭐︎ペアで 2,000円

【チケット取り扱い】
電話:050-7115-8487
メール:kamikamikamihikouki@gmail.com
Twitterアカウント:@kamihikouki2018