サファリ・P」カテゴリーアーカイブ

財産没収稽古2017.08.11

この日も通し動画を見ての稽古です。舞台監督の浜村さんと照明の池辺さん、お二人の子供、かよこが稽古場に来てくれました。稽古場には、下野くんがすでに買ってくれていた「ランタン」が届いていました。この「ランタン」を持って、恵美ちゃんはお散歩するのですが、これ、もともと下野くんの持ち物で、アンティークな顔をしたまさにランタンでやってたのですが、夏目氏のアイディアででかい電球になりました。一気にその部分だけ「近未来感」が出てきます。実際に電気をつけ、歩いてもらうと、メタファー的なものは満載だと思っていたんだけど、LEDでとても冷たい明るさが目立ち、相殺されて落ち着きました。

「メタファー」というのがいかに取扱注意なものか、今回学びました。いろんなところでそれが顔を出して、面白いです。

さて、通しを見た演者からは、ダンスのシーン、目線の問題などが挙げられます。一つ一つ解決をして、通しを。

この中で一番の変更は、松本氏と恵美ちゃんの出会いの場所についてです。もともとは真ん中の一番良いところで出会っていた二人。悪くないのですが、そのために歩くスピードを調整してもらったり、センターといういわゆる王道のポジションを疑わずに採用していることに、はたと気がつきます。やはり選択は「悪くない」ではなく「それ以外ない」で選びたいもの。

歩くスピードに無理がなく、照明的にもエッジを立てやすそうな、右手の一番奥のあたりで出会ってもらうことにしました。実際やってみると、高杉氏がお酒を飲んでいるのがセンターなので、とてもかっこいい配置になりました。

写真はまだパソコンに届かないので、また今度アップします。お盆なので、もともと関西で現在は別の地在住の方は是非、里帰りついでに観劇していただきたいものです。劇研、もう閉まりますので。

財産没収2017.0808

この日の課題は4つありました。どれも、シーンとして少し気になる箇所です。それが、一つ解決すると他も解決する、という状況になってきました。さらに、今日は解決をつけるつもりがなかったところ、つまりラストシーンまで改善されました。

ラストは再び恵美ちゃんが、「外」をぐるぐる回るという終わり方をしたいと私は思っていました、しかし先日照明の池辺さんにそれがわからない、と言われたところ。そこはそのままに、

恵美ちゃんが「じゃあ、帰るわ」というセリフの扱いについて問題提起をしてくれたので、それを解決しようとした結果、私が挙げたパターンの中で、高杉氏が支持したのが、恵美ちゃんは外をぐるぐる回らない、という終わり方でした。

実際に通しでやってみると、それがとても、しっくりきました。オープニングとの相性が良いというのでしょうか。筋がすっきり通る必要はないのですが、まさに、相性が良いという感じでした。

この日は衣装の詩恵ちゃんが来てくれたので、それを着て稽古と通しをしました。見栄えは良いので、あとは動きに合わせて少しずつマイナーチェンジをしてもらいます。また、当初イメージしていたものと少し違うシルエットのものは改善されることになりました。

財産没収稽古2017.08.06

5日の稽古で、恵美ちゃんのセリフと動きが飛躍的に良くなっていたことに驚き、その日の通しで、高杉氏の俳優としての力量をまざまざと見せつけられ、6日の通しで、まっちゃんがそれに食らいつく様子を見ることができました。

こんなに、こんなに、それぞれが自立して、自分のペースで役を育てていく、自分を訓練していく、準備を怠らないメンバーと、芝居を創ることができる私は、すごいです。

さて、この日は、ほぼ作品の骨格と肉付けが終了したということで、細かく気になる点を洗っていくことになりました。椅子の数、トルソーの位置が変化したことによる立ち位置の問題、それからいくつか、小さなセリフと設定の齟齬。しかしそれも、ラストのダンスのところの曲の掛け方とダンスの内容を吟味し、口頭で幾つか演者同士で打ち合わせをしてもらって、通しをしたら、ほぼ、消えていました。

局部的な問題というのは実は少なく、すべてが影響し合っているものです。どこかがよくなると他もよくなってきます。そうやってすべてが少しずつ、よくなっていきます。反対に、問題の箇所を放置しておくと、全体的にもいつまでもよくならない。過去を振り返るとそれがわかります。

通しを、照明の池辺さんに観てもらいました。内と外、について、解釈しにくいとのこと。私の中でこの「内と外」は非常に整理されているのですが、改めてこの質問で、言葉にする機会をもらいました。

池辺さんが帰った後、改めて演者の方から、幾つかきになる点をピックアップしてもらいます。これらも、いずれも小さなことばかりなので、次の稽古で当たりましょう、ということになりました。ここからは演者たちがそれぞれの動きやセリフの制度を上げていく時間です。

俄然、本番が楽しみになってきました。

写真はいつかの稽古。

財産没収稽古2017.08.05

今日は、稽古場に朴さんと里井さんが来てくださいました。昨日の通しを経て、前半について改善点をピックアップしてゆきます。最大のポイントは高杉氏から。つまりいつ、高杉氏は恵美ちゃんと出会うのか、ということ。

松本氏が恵美ちゃんと出会うシーンはここまででしっかりと作ることができています。でも恵美ちゃんは高杉松本両氏からすると、高杉氏の妄想です。

妄想の人物と出会うとはどういうことなのか。

というわけで今までなんとなく出会ってしまっていたp3のシーンを、出会わないように立ち位置、目線などで工夫し、出会わないというふうに作り変えました。あくまで恵美ちゃんは終盤まで、高杉氏の心の中で喋っています。こうすることで高杉氏の恵美ちゃんとの距離がはっきりしただけでなく、松本氏が途中、恵美ちゃんに気づき、怯える様子までもがくっきり。すごく見やすくなりました。

あとは、恵美ちゃんに主役が移ってからのこと。どうしてもテネシー目線で物語ってしまっている箇所を、なんとか姉目線に変えられないものかと考えます。そこで、この辺りで恋人との関係性を変化させてみようと提案。そうすることで姉が変化し、それをテネシーが見てさらに変化する構図が描けました。

いざ、通し。ランタイムはいつも通りでしたが、とても良い出来でした。もっと間を取れるな、とみんなが思っている状態。いい感じです。明日以降、この通しを経て間をとったり、違和感を減らしていく作業に入れそうです。

稽古終わりにドラマツルグ的に動いてくれている朴さんが、パンフレットの内容を作りたいと提案してくれます。そこに、デザインをしている里井さんが乗ってくれて、なんと、お二人にパンフレットを作っていただくことになりました!ありがたい!

 

稽古が終わった後もしばらく、パンフレットの話から様々な情報交換や自己紹介をしました。山口的には財産没収の新しい景色を見てしまい、本当に、色々と感動した稽古になりました。

 

財産没収稽古2017.08.04

この日は美術の夏目さんと照明の池辺さんが来てくれました。お二人は前日の舞台美術ミーティングを経ての参加です。

まずは山口が「前半」と決めたところまでを通してみます。全体的に細かいお願い事を各演者にしてゆきます。発語のことから大きなコンセプトに関わることまで様々です。でもその時、トルソーの位置を少し上手にずらしたい、ということを演者に伝え忘れます。

スタートする直前に、夏目さんから「トルソーをずらしてほしい」と要望あり。ああ、そうでしたとずらし、そのまま通すと・・・案の定、たくさんの変更が加わり、混乱。

前もっていっておくべきでした。ごめんなさい。

でも見た目的には、中央にあるよりぐっと、よくなったと私は思いました。この後、前半についてもう一度みんなで細かい修正を加えつつ吟味します。そしてp3のとある箇所について停滞してしまいます。セリフの中で「あの大きな黄色い家」のことを話していたと思ったら、それが急に「この場所」のことになる、というズレです。

そのズレ自体はだまし絵的でとても面白いのですが、そこにさらに、「何か外で物音がした」という情報まで加わり、男性二人と女性一人のアクションが全く別空間のものになります。見ていてとても混乱するのですが、それをどうすれば整理するのか、あるいはわざと破綻させるのか。

考えても解決せず、通しをせねばならない時間に。それでもなんとか美術についてさらに話し合いをしました。テープをはる位置。はる意味。いつからはってあるのか。そしてランタンの役割について夏目氏から提案が。ランタンが光るか消えるかで、外と内を分けてはどうか。なるほど、です。

だいぶ時間が押した状態で、通します。大きな問題がだいぶ解決したものの、まだすっきりしない感じ。加えて細かい修正をたくさんしたい。段取り力が求められているような気がします・・・。

財産没収稽古2017.07.26

さて、通し後の稽古。山口から、違う時間にいる人が同時に同じ場所に存在するという処理をしたいという提案をします。

以前、高杉氏が熱く語っていた「科学的にはタイムトリップやテレポーテーションが可能である」という話。これを私が思い出し、今、テネシーが生きている時間と、軍の調査官がこの場所を見に来た時間の間には40年の差があることにしてはどうか。つまり最初から最後まで、高杉さんとえみちゃんは出会っていないことにしてはどうか。

どうしてもテネシーの「感情」や「エゴ」にフォーカスしてしまいがちなこの作業。そういうものから離れて、もう少し普遍的なところで見れないか、と思ったのです。

この提案が、意外と行けるかもということで、どう成立するか、組み合わせを考えたり立ったりしてみました。

高杉さんとまっちゃんが恋人、同時代、えみちゃんが不動産の調査官、別時代

えみちゃんとまっちゃんが恋人、同時代、高杉さんがテネシーとしてひとりきり、別時代

しかし元々別の物語を紡いだテキストをもとにする以上、どうしても筋を通すことはできません。思いつきは良いものの、演者に落とすとかなり難しい作業であることもわかりました。

科学的な根拠からくる処理をしようとしても、筋を通し切ることができない以上、どこかで演劇的な力を借りるしかないのではないか、と高杉氏。

面白く難しい稽古です。

財産没収稽古2017.07.24

この日は通しをスタッフさんが見にくる日。(通しとは、頭から最後まで止めずにやってみること)

最初の2時間で、日曜までの積み残しをクリアしてゆきます。最初に踊るシーン、えみちゃんに、体の動きに連動した発語をしてもらう。高杉さんの「腐ったバナナ」というセリフを、瓶を見て言わずにまっちゃんを見て言ってもらう。高杉さんが「私の姉さんだけど」と言ったらまっちゃんが高杉さんを見る、1回目に「誰かが来た」と息をひそめるシーンは、まっちゃんはしゃがまない。

などなど、基本的には動きを変える作業です。

それから、唐突に感じたセリフのシーンは、その前にえみちゃんが他の二人に気がつくタイミングを変えることで唐突感を減らす、などの工夫をしました。

通し稽古を終え、スタッフとミーティングをします。スタッフとは美術のことを中心に話し合いを進めます。結局、私に絵が見えていないことに、問題のすべては集約されてゆきます。

スタッフが帰った後、さらにキャストだけで話し合います。4人の提案がこの作品をよくすることに終始されるものばかりで、余計な気遣いなどなく意見をぶつけ合えて、終わった後の幸せ感がハンパなかったです(山口茜主観調べ)

できることとできないこと、リアルなことリアルじゃないこと、メタファーと制約、お客さんには何がどこまで伝わるか、ということ。

最終的に、「今はえみちゃんとトルソーは同一としているが、えみちゃんとトルソーが共存することをどう解釈するか」という問題と「この場所が空き家であることの証明」という問題をどう解決するかというところまで話し合って、この日は終了しました。

財産没収稽古2017.7.22

ああ、やってしまいました。

この土は、7ページの後半から8ページの前半までを作ったのですが・・・この土日は息子と一緒の稽古場だったため、もう、弁当つくって息子の準備をして、稽古に行って息子の相手をしながら稽古を見、それからご飯を食べさせ、とやっていて、帰宅したらぐったり。稽古の内容が、わからなくなってしまいました・・・。

このシーンは、ここまで妄想を展開してきたテネシーと、それを聞かされ続けてきた恋人が、「調査官の来訪」によって身を潜めるところから、いよいよ恋人がテネシーの劇世界へ突入する、というシーンです。

その先が、どうしても、思い出せない。すみません。代わりに、稽古終わりでみんなで見た花火の写真を早急にアップします。

 

財産没収稽古2017.07.19

この日は、6ページを作る日でしたが、まずは5ページまで2回、通しをしました。そこで、「恋人には調査官が見えていないこと」がわかりづらい。「素敵な人形」というセリフが唐突に聞こえる。「でもシドニーは別よ」が意味するもの。「純金のネックレス」をてばなさなかった理由は何か。「誰?」と発語の仕方。などについて話し合いながら改善してゆきます。

その後、6ページを作りました。元々の案があったので、セリフの割り振りを変えるときもその解釈に従えばよく、スムーズに完成します。家の事情を姉妹で語ること、そして、恋人がここからいよいよ、劇世界に引きずり込まれていくこと。

さらに、「誰かが来た」と息をひそめるシーンについて、リアクションを考えます。この前に恵美ちゃんはアルヴァから調査官へと戻るのですが、前回作った時はそのタイミングで、3人がこの部屋から外側に出る、としていました。外側というのは、この家の外周のことです。

ここで、美術ミーティングに。外周があるかどうかを含めて、話し合います。夏目さん曰く、今作っている作品が、どこまで具象性にこだわっていて、どこから手放しているのかがわからない、とのこと。最初に言われた時はすっと意味がわからなかったので、夏目さんにいろいろと聞きだして、少しずつ、理解していきます。こうやって稽古に通ってくださって、意見をもらえるのはとてもありがたいことです。

夏目さんと話しているうち、自分の中に、大きなブレがあることに気がつきます。場当たり的に演出をつけることの限界というのでしょうか。大きなコンセプトは共有しているものの、細部をどう取り扱うかについてはやはり、演者たちは私に一任してくれているわけで、そこに私の手つきが出てしまいます。

夏目さんが帰られた後も、4人でしばらく、美術を中心とした話し合いを続けました。ドアがどこにあるかという問題から派生して、セリフにない部分を説明するための導入の動きについて検討します。いっそ、ドアをなくしてしまってはどうか、ということです。

この話し合いを通して、改めて、私が3人の演者に、どういった演技を求めているのか、を考えさせられました。

財産没収ブレイクタイム

さて、毎日財産没収の稽古が進んでおりますがここで素敵な贈り物が。

一つ目はこちら。artissueという雑誌です。こちらに、第二回公演「悪童日記」の劇評を掲載していただきました!artissueさん、執筆してくださった柴田隆子さん、ありがとうございました!内容はウェブ版でお読みいただけます。

 

 

もう一つはこちら!

稽古場の隣にある畑の方に、お野菜をたくさんいただきました。

もう既に使ってしまったので残っているものをパシャリ。元気になれます。ありがとうございます!稽古場の周囲の皆様、本当に親切で、演劇の練習をしているのです、と伝えると皆さん興味を持ってくださいます。普段、知らない方にこういうことをお伝えしてもあまり興味を持たれることがないので、戸惑っておりますがとても、とても嬉しいです!

ますます稽古、楽しんでまいります!